ロストフ時代の元韓国代表FWユ・ビョンス【写真:Getty Images】
横浜F・マリノスは25日、新潟県十日町市内でキャンプに入った。
初日の午後に行われた練習には見慣れない選手がいた。韓国K3リーグ(4部相当)の金浦シチズンFCに所属する元韓国代表FWユ・ビョンスが、キャンプに練習参加する。
ユ・ビョンスは1988年生まれの30歳で、2009年に仁川ユナイテッドでプロデビューを飾ると、1年目から12得点を挙げる活躍で注目を浴び、韓国代表からも初招集を受けた。2年目の2010年には1シーズンで22得点を記録し、Kリーグ1部史上最年少得点王に。同年10月の日本戦で韓国代表デビューも飾った。
2011年にはアジアカップに出場し、同年7月にサウジアラビアの名門アル・ヒラルへ移籍。国内カップ戦で4試合出場5ゴール、得点王に輝いた。さらに2013年にはロシア1部のロストフへ移籍した。ただ、ロシアでは出場機会の確保に苦しみ、在籍3シーズンで3得点にとどまっていた。
2016年7月には、兵役のため韓国へ帰国。ところが前年度に国外でプレーしていたため、軍隊クラブの尚州尚武FCに加入する権利がなかった。そこでユ・ビョンスは軍隊への入隊ではなく、国の公的機関に勤務しながら4部相当のリーグに所属する金浦シチズンFCでプレーする道を選んだ。
この度、その公益勤務の期間が今月22日に終わり、新天地を探しているようだ。韓国メディア『フットボールジャーナル』によれば2017年1月からプレーしていた金浦シチズンFCで、昨季は半年の無所属期間があった影響もあって振るわなかったが、今季は8試合に出場して8ゴールを決めるなどエースストライカーとして活躍していたという。
25日の練習後に取材に応じた横浜FMのアンジェ・ポステコグルー監督は、ユ・ビョンスについて「ワールドカップの影響で選手が3人いない。クラブから推薦された選手なので、どんな選手なのか)キャンプの中で)見てみたい」と、キャンプ後の正式契約も示唆するコメントを残した。
現在横浜FMからはオーストラリア代表のDFミロシュ・デゲネクがワールドカップ出場のため離脱中で、U-19日本代表のロシア遠征に参加しているMF山田康太とMF堀研太もチームを離れている。
(取材・文:舩木渉)
【了】