またしてもミスの連鎖で失点。それでも…
「3戦目は敗者復活戦であって、2戦目で(グループ突破を)決めないといけない」
2018年ロシアワールドカップ・グループHの突破がかかる24日の第2戦・セネガル戦(エカテリンブルク)前日にこう強調した通り、西野朗監督は19日の初戦・コロンビア戦(サランスク)と全く同じスタメンをピッチに送り出し、本気で勝ちに行った。
しかしながら、開始早々にPKから先制弾を叩き込んだ5日前とは打って変わって、この日の日本代表は入りがよくなかった。「入りの部分でアグレッシブさが欠けた」と守備の大黒柱・吉田麻也も反省の弁を口にした。消極的姿勢になった時の日本は守備が脆くなる。
それを象徴したのが前半11分の1失点目。日本は序盤から20歳のイスマイラ・サールの圧倒的速さに長友佑都が手を焼いていたが、失点場面でもそのサイドを崩され、ムサ・ワゲにクロスを入れられた。間の悪いことに、ファーで対応した原口元気のクリアが小さくなり、ユスフ・サバリにフリーで渡る。
次の瞬間、彼が放ったシュートを川島永嗣がまさかのパンチング。こぼれたボールが目前にいたサディオ・マネに当たってネットを揺らされた。マネの動きを吉田も昌子源も見ておらず、明らかなボールウォッチャーになっていた。
ワゲにクロスを入れさせた場面から数えて4つの連続ミス。それが起きたら、ワールドカップのようなハイレベルな舞台で失点は免れない。日本は8年前の2010年南アフリカワールドカップ第2戦・オランダ戦(ダーバン)でもその鉄則を痛感させられている。
あの時は右サイドを守っていた駒野友一がクロスを上げさせ、ゴール前にいた田中マルクス闘莉王のクリアが小さくなり、最終的に後ろから飛び込んできたヴェズレイ・スナイデルに打たれたシュートを川島が弾けないという3つのミスが重なった。ミスの連鎖という意味で今回と8年前は共通する部分があったのだ。