ポーランドの弱点と注意すべき攻撃とは?
ポーランドと対戦する日本は、ポーランドが再び3-4-3でスタートした場合、やはりサイド攻撃が鍵を握る。特に、左SBのモヒカが何度もオーバーラップを繰り返していたようにSBの攻撃参加が有効となる。長友や酒井宏樹が空いたスペースへ効果的なオーバーラップができれば、乾、香川、原口ら2列目の選手とセンターF Wの大迫とともに5バックを押しとどめることができる。
大きく空いたスペースで左ウイングの乾がボールを持ち、得意な形に持ち込むことができれば得点を奪うことは十分に可能となる。逆にポーランドが攻勢に出た場合も、ウイングバックが上がったスペースを3バックが埋めきれない可能性が高いため、カウンターから得点チャンスを生むことができるはず。
注意しなければならないのは、レバンドフスキを狙ったロングカウンターだろう。58分にクリホビアクが最終ラインからペナルティエリア内のレバンドフスキまでロングボールをつないだカウンターは高い精度を持っていた。
この場面はレバンドフスキの若干のトラップミスとコロンビアのGKオスピナの体を張った守備で得点には至らなかったが、少し違えば得点となっていた形だった。
日本は2試合を通して不用意なボールの処理とGK川島のミスによって失点を喫しているため、同じことを繰り返せばレバンドフスキの餌食となってしまう可能性は十分に高い。
ただ、ポーランドの攻撃は初戦でセネガルの守備が「組織的である」と思わせたように、複雑な形を持ったものではない。90分間高い集中力を維持できれば、抑え込むこともそれほどハードルの高いミッションではないだろう。
日本にとっては、初戦の相手がこの日のコロンビアではなかったことは幸運だったといえる。とはいえ、運も実力のうち。2試合を通してのパフォーマンスを維持できれば、ポーランドを相手に勝ち点3を手に入れることは十分に可能なはずだ。
(文:海老沢純一)
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