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代表 6年前

韓国が痛感させられた世界との差。唯一の武器メンタルまでも…残す可能性はドイツ戦の奇跡【ロシアW杯】

 ロシアワールドカップ・グループリーグF組、韓国代表はメキシコ代表と対戦して1-2で敗れた。スウェーデン戦に続いての連敗は、韓国にとって世界との差を痛感させられた結果となった。決勝トーナメントへの残された可能性は、王者ドイツとの最終戦での奇跡のみとなったが…。(文:キム・ドンヒョン【韓国】)

text by キム・ドンヒョン photo by Getty Images

奇策が空振りの初戦。第2戦では布陣を大きく変更

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韓国代表【写真:Getty Images】

 韓国にとってスウェーデンとの第1試合はアクシデントだった。勝たなければならない相手。勝点3を手にしないといけない。それが韓国内でのスウェーデンの位置付けであった。もちろん見事に失敗してしまったのが現状であった。

 最も必要だったのは痛烈な反省。一番の反省点は、なぜあそこまで相手をリスペクトしすぎたのか、という一言に尽きる。あまりにもスウェーデンの高さを意識してしまい、韓国は長所を発揮できるスピーディな展開を消し、高さをどうにか止めることに力を入れた。キム・シンウクの先発起用はまさにここが出発点となっている。

 しかしこれが敗北のネックとなったことは否めない。韓国はこの日、ソン・フンミンという切り札をウィングバックとして使う奇策を使ったが、スウェーデンの高いライン設定に大苦戦。結局枠内シュート0本という不本意な結果に泣いていた。だからこそメキシコ戦にむけてリズムの変化、そして全体的な戦い方の変化が必要だった。

 この課題を解決すべく、メキシコ戦に向けてシン監督は練習をほとんど非公開に回した。完全公開したのはたったの1回だけで、すべては冒頭15分のみ。現場を取材する記者陣には「シン監督がまた新たな作戦を練っている」という噂だけが轟いていた。具体的にどういった練習が行われるのか、どのような戦略で挑んでくるのかは、完全非公開。ただ「韓国がすごくタフになって戻ってくる」といった噂は流れていた。

 蓋を開けてみると4-4-2を基盤にカードが揃った。スウェーデン戦との最も大きな違いはキム・シンウクが外されたこと。そしてツートップにソン・フンミンとイ・ジェソンが立ち、両サイドをファン・ヒチャンやムン・ソンミンがサポートに出たこと。これもまた強化試合では1回も試していない布陣だった。

 この日のサプライズは紛れもなくムン・ソンミン。スウェーデンでプロデビューを果たし、4年間プレーした26歳のサイドアタッカーだ。Kリーグで見せた相手のマークを物ともしない圧巻のスピードや積極性が買われ、メンバー入りした。当初スウェーデン戦で出場機会を得ることが当確とされていた。だが、スウェーデンとの試合ではパク・チュホの予期せぬ怪我などで出番なし。メキシコ戦で先発を果たした。

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