フットボールチャンネル編集部が提言する日本代表のセネガル戦スタメン
日本代表は現地時間24日、ロシアワールドカップ・グループリーグH組第2節でセネガル代表と対戦する。
初戦のコロンビア戦は開始早々にPKを得ただけでなく、相手が一人退場し数的優位の状況も手にした。幸先良く先制したものの、その後は10人のコロンビアにペースを譲り、同点に追いつかれてハーフタイムを迎えた。それでも後半は修正力を発揮すると、途中出場の本田圭佑のCKを大迫勇也が合わせて勝ち越し。貴重な勝ち点3を手にした。
この勝利を無駄にしないためにもセネガル戦が重要になる。西野朗監督はコロンビア戦の11人をベースに考えていると明かしており、今節も同じメンバーがスタメンに名を連ねる可能性は高い。だが、果たして代える必要は全くないのだろうか。
GKは不安だ。川島永嗣は長らく日本のゴールマウスを守ってきた功労者であり、経験値で群を抜く。味方に与える安心感も絶大だった。しかし、最近のパフォーマンスは安定しているとは言い難い。コロンビア戦の失点は壁が飛ばないという約束事があったようだが、以前の川島であればボールを外へかき出すことができたのではないか。
セネガル戦は11人対11人でスタートするため、初戦で遭遇したような幸運もないと考えるべき。そうなると、コロンビア戦のようにボールを動かしながら裏を狙いつつ、セカンドボールを回収して2次攻撃というような、日本主体で試合を運べる展開は考えにくい。ただでさえセネガルは一人ひとりのプレーエリアが広く、“デュエル”も強い。日本が嫌な位置で不用意に失って一気に攻め込まれる形もあるだろう。そうした形になった場合、守→攻の切り替えが速いセネガルを日本が上回れるかというと、これも分が悪い。
10人のコロンビアより11人のセネガルのほうが怖いのは言わずもがな。必然的に日本のピンチは増えると予想される。アフリカの雄の破壊力と川島の決して安定していないパフォーマンスを考えると、GKを変更するのは十分にアリだ。
そこで、中村航輔の出番である。23歳の驚異的な反応速度とセービング技術はすでに日本屈指。ここ一番で見せるスーパーセーブは試合の流れを変える力を持っている。J1の試合で負傷したものの、順調に回復。恐怖心もなさそうだ。仮にあったとしてもそれを周囲に悟られないだけのメンタリティを持ち、味方を不安にさせないだけの高いパフォーマンスを発揮できる。リオ五輪も経験しており、ワールドカップのピッチに立っても問題なくプレーできるだろう。
勝っているチームはいじらない方がいいと言われる。フィールドプレーヤーは怪我などのアクシデントがない限りコロンビア戦のままでいいだろう。一方で、チームの勢いをさらに加速させる選手起用も考えたい。中村がこの大舞台で力を発揮し勝ち点獲得に貢献できれば、向こう10年、日本代表はGKに困らないだろう。
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