スタメンに抜てきすべき2人の選手とは?
ただ、セネガルというフィジカル色の強い相手を視野に入れるなら、タフさで走れる武藤と山口の起用はかなり有効と言っていい。
武藤は過去3シーズンにわたってプレーしたマインツでは1トップとして屈強なDFと対峙してきた経験値がある。彼らを背負ってボールをキープしたり、タメを作ることも十分可能。コロンビア戦の活躍でマークが厳しくなる見込みの大迫勇也をフリーにさせる仕事も担ってくれるはずだ。守備面でも前から献身的にプレスにいって、幅広い範囲をフォローできる。そういう選手を使わないのはあまりにもったいない。
山口にしても、スピードスターのサディオ・マネとのマッチアップに酒井宏樹が忙殺されがちになるため、そのカバーリング役としていい仕事を見せてくれるはず。場合によっては長友佑都側のイスマイラ・サールにもチェックにいく必要も出てきそうだ。満身創痍の長谷部にそこまでの負担はかけられない。交代できる人間は思い切って代えていい。
そうすることが、日本のワールドカップでの2度目の連勝に近づく大きなポイントではないか。コロンビア戦では昌子源や柴崎岳らのスタメン抜てき、本田や岡崎慎司のクローザー起用など絶妙采配を見せた西野監督だが、この大一番で再びその手腕を発揮してくれるのか。今回は「監督力」が最大の注目点になりそうだ。
(取材・文:元川悦子【エカテリンブルク】)
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