メンバー固定は諸刃の剣。“16強止まり”の要因に
こうした中、指揮官は「2戦目で(ベスト16進出を)決めないといけない」と改めて強調していた。
「今、首位に立っている中で、3戦目まで持っていくかどうか。3戦目は敗者復活戦。それは(コロンビア戦の)翌日に選手に伝えているし、そう思わなければいけない状況。多少リスクがあっても、ここで突破を目指すべきではないかと思っている」と貪欲に勝ち点3の確保を狙っていく腹積もりだ。
とはいえ、ワールドカップでの連勝というのは、過去5大会を見ても非常に難易度が高い。日本が2連勝を飾ったのは、2002年日韓大会のロシア戦とチュニジア戦のわずか1回だけだ。しかもこの時は初戦のベルギー戦(埼玉)を2-2で引き分けていたため、日本は3戦目で決勝トーナメント進出を決めることになった。
初戦のカメルーン戦で勝ち点3を手にした2010年南アフリカ大会を見ても、第2戦のオランダ戦では0-1で黒星を喫している。3戦目のデンマーク戦で3-1の勝利を飾り、何とかグループを通過したものの、終盤に相手の猛攻に遭うなど最後の試合はパフォーマンス低下が顕著だった。
この両大会に共通するのは、3戦目まで主要メンバーを変えずに勝ち上がったダメージがラウンド16で出てしまったことだ。2002年は決勝トーナメント1回戦でトルコと戦ったが、当時のフィリップ・トルシエ監督が「新たな活力をチームに与える必要がある」と判断。
鈴木隆行と柳沢敦を外して西澤明訓と三都主アレサンドロを抜てきしたが、大胆采配が機能しないまま終わってしまった。西澤と三都主はこれがワールドカップ初出場。すでに大会に入り込んでいた他のメンバーと温度差が感じられた。
【次ページ】本田圭佑も語る第2戦の重要性