本田圭佑がセネガル戦で担うべき役割とは?
いずれにしても、本田は2戦連続でベンチスタートが濃厚だ。3度目の世界舞台を「代表キャリアの集大成」と位置付ける彼にしてみれば、頭からピッチに立てないのはやはり不本意ではあるだろう。トップ下争いで厳しい状況に立たされているのは確か。少し前まで「日本の大黒柱」と位置付けられてきた本人の胸中は複雑ではないか。
それでも、背番号4には「今の仲間と成功を収めたい」という強い気持ちがある。この日の練習後も「このワールドカップで後悔したくない。チームのために少なくとも何かできるし、自分には経験と自信がある。3度目のワールドカップに参加できているのは素晴らしいことだし、32歳までプレーできているのも嬉しく思う」と外国人メディアに対してポジティブな言葉を英語で発していた。
つねに明るく仲間に声をかけ、チームを盛り上げ、メディアに対しても自信満々の様子を示すところは、かつて日本代表のエースだった中田英寿や中村俊輔(磐田)とはまるで立ち振る舞いが違う。どんな逆境でもへこたれないこの男のメンタリティが、西野ジャパンの大きな力になっているのは間違いない。
スーパーサブとしての本田がセネガル戦でやるべき仕事は、もちろんゴールに絡む結果だ。南アではカメルーン、2014年ブラジルではコートジボワールから連続ゴールを奪っている男には、「3大会連続アフリカ勢からの得点」が大いに期待されている。
「アフリカ勢に強い? 普通だと思うんですけど、大事なのは向こうの強みを理解したうえで弱点に目を向けること。集中力が一瞬切れるところは、アフリカ勢のほとんどのチームが解決できてない弱点の1つ。それは間違いないですね」と本人も数少ないスキを突く鋭さが重要だと考えている様子。
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