日本も警戒が必要なアフリカ勢の破壊力
そしてナイジェリア対アイスランドの一戦は、現地時間25日にセネガルと対戦する日本にとっても良い資料となったに違いない。
セネガルはナイジェリアより実力的に上回っていることは確かであり、タレントも豊富だ。サディオ・マネのスピードはアフリカ勢の中でもトップに位置しており、ポーランド戦で輝きを放ったエムバイ・ニアングもまた、スピードとフィジカルの強さを兼ね備えた化け物である。
日本が押し込む展開になっていたとしても、油断してはならない。ナイジェリアの2点目がそうであったように、アフリカのチームは、わずか1本のパスでゴールまで持っていくことができる。
また、セネガルはコロンビアとは違い、シンプルに縦へ縦へと来るだろう。日本にしてみれば、人数をかけて相手のスピードを落とさなければならない。
そして、アイスランドの強固な守備が崩れた要因の一つに、セカンドボールへの対応が挙げられる。相手に先に拾われることで、スピード感溢れるカウンターに繋がってしまうという場面がしばしば見受けられた。
そのため、セカンドボールの処理というのは、日本がセネガルに勝利するためには必要不可欠なポイントになるかもしれない。アイスランドは攻めに転じている時、中盤に人数をかけることが疎かになっていたため、その空いた部分をケレチ・イヘアナチョやムサといった選手が下がってこぼれ球が来るのを狙っていた。まさに先制点の場面が、その典型的な例である。
仮に日本がそういった部分を怠ってしまうようならば、セネガルの強力なアタックを面と向かって喰らってしまうだろう。一瞬たりとも油断があってはならない。
アイスランドの敗戦を教訓に、日本はセネガル相手に堂々と立ち向かってもらいたいところだ。
(文:小澤祐作)
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