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破滅、苦しみ、恥、石化…アルゼンチン衝撃の敗北を各国メディアはどう伝えた?【ロシアW杯】

text by 編集部 photo by Getty Images

アルゼンチン
アルゼンチン代表の完敗にメッシも肩を落とす。早足でロッカールームへと引きあげた【写真:Getty Images】

 現地時間21日に行われたロシアワールドカップのグループリーグ第2節で、アルゼンチン代表はクロアチア代表に0-3で敗れた。

 まさになす術なし。後半に致命的なGKのミスから失点し、クロアチアのキャプテンに芸術的な一発を叩き込まれ、最後はミスのしようがないところまで完璧に崩されて3失点。完敗というほかない。

 リオネル・メッシ擁するアルゼンチンのグループリーグ敗退危機や、クロアチア相手の衝撃的な敗戦を、各国のメディアはどのように伝えたのだろうか。

 地元アルゼンチンの『Ole』紙は、ウェブ版のトップに顔を覆ったGKウィリー・カバジェロの写真を大きく使い「苦しみの騎士」と見出しを打った。「騎士」はスペイン語で“Caballeros”になり、クロアチアの先制点につながった決定的なキックミスを犯したカバジェロ(Willy Caballero)と、アルゼンチン代表選手の「騎士」たちの意味をかけた表現になっている。

 同じくアルゼンチン『クラリン』紙は「クロアチア相手の破滅。アルゼンチンの失望とワールドカップからの退出」という見出しで自国代表の敗北を伝えた。写真は俯向くメッシの後方に、失点の原因を作ったカバジェロがチームメイトを起こす姿という、この試合を象徴するような1枚が選ばれている。

 では、国外ではどうか。フランス紙『レキップ』のウェブ版には「クロアチアは突破、アルゼンチンは石化」という見出しが踊った。「突破」はフランス語で“Qualifiee”、「石化」は同じく“Petrifiee“と表し、韻を踏んで南米屈指の強豪国の敗戦を伝えている。

 また『レキップ』紙の採点では、クロアチアのモドリッチやラキティッチに「8」、ズラトコ・ダリッチ監督に「7」がつけられているのに対し、アルゼンチンは散々だった。最低は「2」をつけられたカバジェロとホルヘ・サンパオリ監督で、メッシやアグエロらほとんどの選手が「3」と酷評された。

 ドイツ『ビルト』誌の「メッシ、ほぼアウト!」、ブラジル『ランセ』の「あれ、メッシは?」など、各国で悲観的な見出しが並ぶ。そして最も辛辣だったのは、やはり国内メディアだった。『エル・ディア』紙はアルゼンチン代表の体たらくを厳しい言葉を並べて非難していた。

「恥。アルゼンチン、ゲームなし、魂なし、そして深淵の端へ」

 アルゼンチン代表がワールドカップで決勝トーナメント進出を逃せば、2002年の日韓大会以来16年ぶりのこととなる。世界最高を擁しながら早々に戦いの場を去らなければならないのは、まさに「恥」だろう。26日に予定されているナイジェリア戦での奮起に全てがかかっている。

【了】

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