勝ち点3奪取のために必要なこと
そこで想像以上の迫力に面食らったりしていたら、それこそ西野監督の求める「対応力」や「柔軟性」は発揮できない。コロンビア戦同様、常に冷静に落ち着いて状況を判断しながら対処していくこと。それが昌子ら守備陣に課せられた最大の責務と言っていい。
とにかく最近続いている失点の連鎖を止めること。それがセネガル戦で勝ち点3を手に入れる一番の近道ではないか。海外組を含めたベストメンバーの日本が完封勝利を挙げたのは、昨年8月のワールドカップアジア最終予選・オーストラリア戦まで遡らなければいけない。
その後はロシアワールドカップ出場権を逃したハイチに3失点したこともあった。西野体制になってからもリスタートのミスに歯止めがかけられないなど、どうしても守りがピリッとしない傾向が強い。セネガル相手に守備陣がキッチリと仕事をやり遂げられれば、チームの成熟度はさらに高まるに違いない。
「毎試合無失点でいくというのを目標にするのは当たり前のこと。西野監督になってからもセットプレーやこぼれ球でやられているので、より注意深く、注意力を持ってやらないといけない」と昌子も自戒を込めて語っていた。
コロンビア戦でラメダル・ファルカオを完封した若きディフェンスリーダーが中心となって、セネガルのニアンをつぶし、さらにマネやサールのカバーリングまでいくことができたら、相手は間違いなく焦り、大味なサッカーをするはず。そういう展開に持ち込むべく、頭脳的な駆け引きを見せていかなければならない。
(取材・文:元川悦子【カザン】)
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