VARの目に見えない影響。失点シーンの責任は…
コロンビア戦の失点はフリーキックでした。今大会はセットプレーやPKの多さが注目されがちですが、確かに「いつもより少し多いかな」という感覚で、逆に言うとオープンプレーでの得点・失点が少ないという見方もできます。ただ、ファウルを取られてしまうからといって、ボールを奪いにいくのをやめるわけにはいきません。
日本の失点に繋がった場面も含めて、全体的に厳しく守備をした結果ファウルになってしまったシーンは多かったでしょう。もちろんファウルをしてはいけない場面もあったと思いますが、かといってノーファウルを貫くことが大事なわけではありません。
ファウル自体は試合の中で必ず起きるもので、それは相手も同じです。相手にフリーキックを与えること自体を責めていたらチャレンジできなくなってしまうので、コロンビア戦くらいファウルを取られたとしても厳しくボールを奪いにいく姿勢はこれからも重要になります。
今大会はビデオアシスタントレフェリー(VAR)も入っています。日本にもボールを見ずに相手を掴みにいく選手は多いですし、海外にもかなり悪質に引っ張ったりする選手がいます。そういう選手たちにとっては常に見張られている感覚になっているかもしれません。それによって今までの方法でマークにつきづらいというのもあるでしょう。
とはいえ、もとよりクリーンにプレーしていれば問題ない話です。逆にこれまでいかに手で相手を掴んでマークしていた選手が多かったか、ということでもあります。VARがあったとしても、正しく厳しいマークをしていれば問題ありません。
失点シーンに関しては、チーム全員でやられたものだと思います。決してGKだけの問題ではありません。フアン・キンテーロのキックの情報がどこまで入っていたのかは分かりませんが、あれだけ壁の選手全員が全力でジャンプしているとなると、それはチームで決めていたこと。つまり、ニアサイドは壁にある程度任せ、ファーサイドはGKが責任を持つ。その裏をかいてきた相手が1枚上手だったということでしょう。
日本はまず大事な初戦で勝ち点3を獲得することができました。次の試合は、より「勝ち点を取ること」が重要になります。それはポーランドに勝利した次の対戦相手セネガルにとっても同じです。決勝トーナメント進出のために、3戦目を引き分けでも勝ち上がれる状況で迎えたいはずです。