長友が進めてきた秘密の研究の成果
それは同じく8年前の生き証人である長友佑都も感じていること。百戦錬磨の左サイドバックも顔を曇らせるほどだった。
「南アフリカの時もカメルーンに勝った後、危機感は持っていた。ただ、今回のセネガルは普通に臨んだら勝ち目はないってくらいのレベルですね。コロンビア戦で出した以上の一体感を出せないと難しい。僕はまだメディアのみなさんの前では言ったことはないけど、自分でもグループリーグで当たる3試合を分析していた、セネガルはその中で一番強い。アフリカのチームなのに組織がしっかりしていて、なかなか穴がない。みんなの意識も高いし、ホントに突きどころが難しい」
セネガルのアタッカー陣ではリバプールに所属するサディオ・マネの実績と知名度が高いものの、タレントはそれだけではない。ポーランド戦で2トップを組んだエムバイェ・ニアンとマメ・ビラム・ディウフの長身FWコンビの迫力は凄まじいものがあるし、若干20歳のイスマイラ・サールの勢いと破壊力も侮れない。
当初、長友はサネをマークする形になると見られたが、ポーランド戦ではサールが右、マネが左に入っていて、未知なる敵との対峙が有力視される状況だ。
「一番驚いたのは、サールっていう20歳の(自分が)マッチアップするであろう選手。めちゃくちゃスピードがあるので、これからビッグクラブでプレーする選手になるんじゃないかっていうくらいのポテンシャルがある」と長友も警戒心を募らせている。
その若武者に持ち前の突破力を出されてしまったら、日本はゴール前にいいようにクロスを上げられ、失点は免れないだろう。最悪のシナリオを阻止するためにも長友と酒井宏樹の両サイドバックは1対1の守備で勝ち続けるしかない。