日本代表の宇佐美貴史【写真:Getty Images】
ドイツ1部のアウクスブルクが保有権を持つ日本代表FW宇佐美貴史は、フォルトゥナ・デュッセルドルフへの完全移籍に向けた交渉が合意に達せず、アウクスブルクに復帰する見通しとなった。独紙『キッカー』などが19日付で伝えている。
宇佐美は昨年夏にアウクスブルクからドイツ2部のデュッセルドルフに期限付き移籍。ヘルタ・ベルリンからFW原口元気も加入した1月以降に調子を上げ、計8ゴールを記録してチームの1部昇格と2部優勝に貢献した。
デュッセルドルフは宇佐美を完全移籍で獲得することを希望し、アウクスブルクと交渉を行っていた。だがアウクスブルクのマネージャーであるシュテファン・ロイター氏は、交渉が合意に達しなかったことを明かしている。
「フォルトゥナとの間で話がまとまらなかった。現時点では、タカシはワールドカップの日本の結果次第で休暇を過ごし、それから我々のところに戻ってくると思う」とロイター氏は語った。
アウクスブルクは、1部残留に向けた直接のライバルとなるデュッセルドルフに戦力を与えることを望まなかったのではないかとの見方も伝えられている。「理由は色々あるが、我々はずっと宇佐美の力を確信していた。残念ながらアウクスブルクであまり出場時間は得られなかったが、フォルトゥナの昇格には大きく寄与した。想像していた通りだ」とロイター氏は宇佐美への評価を述べている。
デュッセルドルフは原口の完全移籍も希望していると報じられていたが、原口はハノーファーへの移籍がすでに発表された。昇格に貢献した日本人選手は2人ともチームを去ることになる。
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