「次がグループリーグ突破を決める試合に」
一方で守備面でも長谷部とバランスを取りながら見事にインターセプトするシーンが目立っていた。特に相手の右サイドがフアン・クアドラード、フアン・キンテーロ、ハメス・ロドリゲス、カルロス・バッカと目まぐるしく変わる難しい状況だったところで中央からワイドな位置にかけてのケアしながらのインターセプトが目だった。
「やっぱり彼らに対してなるべく1対1ではなくて複数で周りがいい状況を作りたいと思いましたし、間にボールが入ったすぐにいけるようなポジショニングを取りながら、入ったとしてもすぐ近くからいかれる状況を作ろうと、インターセプト狙いながらこぼれ球もすぐ反応して拾えるようにという意識もありました」
初のワールドカップで見えてきたもの、攻守に渡る効果的なプレーについて聞くと「間違いなくこの大会がトップトップの大会なので、その中で自分の持ち味とか普段のプレーが出せている。ある程度落ち着いてできいる」ことがひとつの前進であることを明かした。80分に山口蛍と交代で退く前に接触プレーで右足を痛めたが「スライディングをした時にアフターで足が入ってきて、でも大したことはないです」と柴崎は語る。
「まずここで勝ち点3取れたことはチームとして非常に大きい。ロッカールームでも次に向けてしっかり準備していこうと言っていたので、本当に次勝つことがグループリーグ突破を決める試合になってくるので、そこは本当に次勝って決めるくらいになれればいいかなと個人的には思っています」
セネガル戦でも中盤からゲームをコントロールしながら、プラスアルファの部分をどこまで出していけるか。コロンビアより体格のいい中盤を相手にタフな戦いになることは間違いないが、柴崎のビジョンがセネガル戦でも日本の大きな支えになる。
(取材・文:河治良幸【サランスク】)
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