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日本代表 6年前

柴崎岳、歴史的勝利を“設計”したビジョン。コロンビア戦の裏にあった緻密な駆け引き【ロシアW杯】

text by 河治良幸 photo by Getty Images

柴崎が堂々と振るった攻撃のタクト

「ハーフタイムで話し合った部分もありますし、個人としては前半よりちょっと前にポジションを取った。相手がカウンター狙ってきているのはもちろん分かっているので、ちょっと前にいきすぎたら怖い部分もあったので、そこは(吉田)麻也さんと話し合いながらあんまり前に行きすぎないというのとバランスを取りながらというのはうまくできたと思います。

 ボランチのポジションチェンジに関しては「守備の面からそう言ったポジションチェンジというよりは攻撃の部分で乾(貴士)くんと(長友)佑都さん、(香川)真司さんの連係で左サイドを作り出したくて」と柴崎。そこから香川との交代でトップ下に本田が入ったが、柴崎の狙いが明確に効果を発揮したのが大迫の勝ち越し弾につながるコーナーキックを取ったシーンだ。

 柴崎が右サイドに展開して、本田、原口元気、酒井宏樹のパス交換でディフェンスを引きつけ、センターバックを経由して再び柴崎が受ける。そこから乾とのパス交換でプレスをかわすと大迫のポストから本田、酒井宏樹と渡り、ペナルティエリア内の大迫がキープしたところで飛び込んできた酒井宏樹がフィニッシュにいった。酒井宏樹のシュートがブロックされてコーナーキックになったのだが、この試合で最もコンビネーションが効果的に出たシーンであり、その起点として柴崎のビジョンがプレーに表れた。

「得点の前も崩しながら相手の間、間に入っていきながら、いいテンポでボールが回って僕自身も前向きで、より推進力を持って前にできたというにはいい流れをつかんでいたようにも感じています」

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