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コロンビア、調整失敗は嘘? 日本への“油断”なく、準備万端で狙うは4強【ロシアW杯注目国分析】

2018FIFAワールドカップロシアは連日、熱戦が繰り広げられている。各国がそれぞれの目標を達成するために23選手を選抜し、コンティション調整を続ける中、注目国の状況をチェックする。今回は日本と同じグループHのコロンビア。(文:編集部)

text by 編集部 photo by Getty Images

紆余曲折を経て再び輝いたハメス

ハメス・ロドリゲス
コロンビアのエース、ハメス・ロドリゲス【写真:Getty Images】

FIFAランキング:16位(2018年6月)
監督: ホセ・ペケルマン(2012年~)
2大会連続6回目の出場
最高成績:ベスト8(2014年ブラジル大会)
南米予選4位通過

 フランス、ドイツ、ブラジル、アルゼンチン、スペインが優勝候補とするならば、コロンビアはその次のグループに数えられるチームと言えるだろう。

 今大会に臨む23人のメンバーを見ると、DFにダビンソン・サンチェスやジェリー・ミナ、MFにハメス・ロドリゲスやフアン・クアドラード、FWにはカルロス・バッカとラダメル・ファルカオ。欧州のクラブシーンで度々取り上げられる名前が揃っている。

 CBのダビンソン・サンチェスは、アヤックスからトッテナムへとステップアップを果たし、プレミアリーグの強豪でレギュラーポジションを獲得。弱冠21歳ながら、将来的には世界最高のCBと言われる可能性を秘めている大器だ。

 さらに、フアン・クアドラードはセリエA屈指のサイドアタッカーとして地位を確立し、前回大会は負傷で欠場を余儀なくされたラダメル・ファルカオも長い低迷期を抜けて、抜群の得点力を取り戻した。

 それでも、やはりコロンビアのキーマンとなるのはハメス・ロドリゲスだろう。22歳で迎えた2014年のブラジル大会では、グループリーグでは日本戦を含む3試合全てで得点を決め、ウルグアイとの決勝トーナメント1回戦でも2ゴール。ブラジルとの準々決勝では敗れたものの、PKを決めて出場5試合全てでゴールを決めて6得点で得点王に輝き、ベスト11にも選出された。

 その後は日本のテレビCMにも起用され、約110億円といわれる金額でモナコからレアル・マドリーへと移籍を果たし、4年後のロシア大会は世界最高の1人として迎えるはずだと誰もが期待を膨らませた。

 ところが、現実は異なるものだった。ジダン監督就任後、マドリーでポジションを失ったハメスは、徐々に存在感を失い、世界最高ランクの争いから脱落しつつあった。

 それでも、今季はレンタルで加入したバイエルンで公式戦39試合8得点14アシストと活躍を見せ、ワールドカップ本大会を前に感覚は取り戻したはず。

 若く野心に満ち溢れた前回大会から、世界最高に上り詰めた2018年。という形にはならなかったが、まだ26歳。再び世界最高ランクの争いに名乗りを上げるための試金石としてモチベーションは高いはず。

 チーム全体を通しては、ベスト8に入った前回大会を上回る陣容となっているため、ハメスのパフォーマンスとチームの完成度が噛み合えばベスト4以上を狙うことも十分に可能だ。

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