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本田圭佑こそ日本が誇る最大の武器。偶然でない勝負強さ、技術や理屈を超えた命がけの迫力【西部の目/ロシアW杯】

シリーズ:西部の目 text by 西部謙司 photo by Getty Images

先制点の男

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今大会でも勝負強さを発揮できるか【写真:Getty Images】

 ロシアワールドカップは本田圭佑か香川真司かの選択になりそうだ。2人を同時起用する余裕は今回の日本にはない。もしかしたら、どちらも使わない、トップ下を置かないという選択もあるかもしれない。

 パラグアイ戦の出来からいって、初戦のコロンビア戦で優先されるのは香川のほうだと思う。しかし、得点が必要になったときの本田起用は十分考えられる。左足の一発は他の選手にはない可能性があり、結局のところ結果を出すのはキックの力であり、勝負強さだからだ。

 2010年南アフリカワールドカップ、本田はそれまでの暗雲を吹き飛ばすような先制ゴールを決めた。2014年ブラジルワールドカップ、コートジボワール戦でも本田の強烈なシュートで先制した。このときは逆転負けだったが、2大会連続でプレッシャーのかかる初戦で先制点を決めているのは偶然ではないだろう。

 左足の技術もさることながら、それ以上に自分が決めてやるという意欲と自信が大きいのではないか。ワールドカップでチーム最初の得点を決めた選手は、中山雅史、鈴木隆行、中村俊輔、本田圭佑。中村のゴールはほぼオーストラリアのオウンゴールなので、中山、鈴木、本田がファーストゴールの男である。

 三者三様だが、共通するのは命がけの迫力。技術や理屈とはべつの何かを持った選手たちだった。

(文:西部謙司)

【了】

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