メッシも沈黙。共通する“格下チーム”の戦い方
さらに、同じくアルゼンチンを相手に引き分けに持ち込んだアイスランド、前回王者ドイツを破ったメキシコ、番狂わせはならなかったもののフランスを追い詰めたオーストラリアでも同じ傾向が見られた。
アイスランドはギルフィ・シグルズソンのタックル5回、インターセプト3回を中心に中盤の選手たちが守備のタスクを完璧に遂行してネイマールを完封。メキシコは中盤のエクトル・エレーラが7回ものタックルを記録し、オーストラリアも中盤のアーロン・ムーイが5回のタックル、2回のインターセプト、5回のボールクリアを記録して守備に貢献していた。
モロッコを下したイランも中盤より前の選手が守備のスタッツで高い数値を記録している。
一方で、開幕戦でロシアを相手に5失点喫したサウジアラビアは、アンカーのオタイフが低調なパフォーマンスに終わり、守備のタスクがDFラインに集中してしまったために大きく崩れている。
前回のワールドカップからの4年間でサッカーのスタイルは大きく変化した。今大会は、その集大成となるワールドカップになるのかもしれない。
(文:海老沢純一)
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