チャンスを作り続けたウルグアイの最前線コンビ
46分、カバーニの柔らかな浮き球パスに反応したスアレスが狙う。73分にはバイタルエリアで前を向いたカバーニのラストパスからスアレスが抜け出す。GKをかわそうとするも手が伸びてきてシュートを打たせてもらえない。確かにGKにコースは消されていたが、スアレスらしくない消極的な選択にも映った。
それでもこの2人の強襲は続く。82分、PA内でスアレスが相手を背負いながらボールを落とすと、カバーニが渾身の右足ボレーを放つも、ここもエジプトの守護神 のファインセーブに阻まれる。さらに86分、スアレスとのワンツーからカバーニがPA手前FKを獲得。これをパリ・サンジェルマン所属の背番号21が直接狙ったが、今度はポストに嫌われてネットを揺らすことはできない。
試合に終止符が打たれたのは、カバーニが点を仰いだ直後の89分。右サイドからのFKをヒメネスが頭で決め、ウルグアイがゴールをこじ開けた。
2トップでこれだけのチャンスを生み出せるのだから、チームとしてこれ以上、心強いものはない。この日は不発に終わったが、エンジンは少しずつ温まってくるだろう。
スアレスもカバーニも、自らゴールを奪うことができるのはもちろん、エゴに走らずパートナーを生かせる。そんな特徴を持ったストライカーが2人もいれば、それは強いだろう。共に世界屈指のストライカーだが、彼らの間をボールが行き来すると1+1が3にも4にもなる。
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