ロシアW杯2日目の殊勲者たち。右からハジサフィ(イラン)、C・ロナウド(ポルトガル)、ヒメネス(ウルグアイ)【写真:Getty Images】
現地時間15日、ロシアワールドカップのグループリーグ第1節の3試合が行われた。
最も早い時間にキックオフとなったグループAのエジプト対ウルグアイは、大会初戦ということが影響したか、互いに慎重な立ち上がりとなる。終盤までスコアレスのまま進んだ。
最終的には89分、コーナーキックからDFホセ・ヒメネスが豪快なヘディングシュートを叩き込み、ウルグアイが先制に成功。そのまま逃げ切り、1-0でウルグアイが初勝利を挙げた。エジプトは負傷が心配されたエースFWモハメド・サラーを起用できず、重要な初戦を落とした。
前日の試合で同組のロシアがサウジアラビアを5-0で下していたため、得失点差によってウルグアイはグループAの2位に、エジプトは3位につけている。
グループBの2試合はともに激戦となった。イラン対モロッコは序盤から激しいぶつかり合いとなり、終盤までゴールが生まれない。すると後半アディショナルタイムも終わり際の95分、サイドからのフリーキックをクリアしようと試みたモロッコのFWアジズ・ブハドゥズが痛恨のオウンゴールを献上した。
この結果、イランが劇的なオウンゴールでリードを奪い今大会初勝利。アジア勢として2大会ぶりの勝ち点3を獲得した。
グループリーグ屈指の注目カードだったスペイン対ポルトガルは、序盤から動いた。3分、ペナルティエリア内でスペインのDFナチョにFWクリスティアーノ・ロナウドが倒され、ポルトガルがPKを獲得する。それをC・ロナウドが自ら決めてポルトガルが先制する。
スペインも負けていない。24分、ゴール前でボールを持ったFWジエゴ・コスタが自ら仕掛けて相手DFを振り切り、技ありのシュートで同点弾をねじ込んだ。
しかし、ポルトガルはC・ロナウドが44分に勝ち越しゴールを奪い前半を1点リードで終えた。
後半はスペインが攻勢に出る。55分、敵陣中央からFWダビド・シルバが蹴ったフリーキックを、MFセルヒオ・ブスケッツが落とし、最後は混戦の中からジエゴ・コスタが押し込む。この日2点目のゴールを奪って同点に追いついた。
さらに58分、華麗なパスワークで左サイドを攻略したスペイン。クロスのこぼれ球を、ナチョが右足を振り抜いてアウト回転のかかったボレーシュート。流れるような軌道を描いたPK献上を帳消しにする一発がゴール左隅に突き刺さり、ついにスペインが逆転に成功する。
ところが1人、役者の違いを見せつけた選手がいた。後半も終盤の88分、ペナルティエリア手前でポルトガルがフリーキックを獲得。これをC・ロナウドがスペインの壁の外から縦方向に落とす見事な弾道で直接沈め、ハットトリック達成。土壇場で同点に追いついた。そして3-3のまま試合終了のホイッスルが吹かれている。
グループBは2試合ともエキサイティングな展開で終わり、唯一勝ち点3を獲得したイランが首位に。ポルトガルとスペインが勝ち点1で並び、モロッコが最下位となっている。
【15日の結果】
エジプト 0-1 ウルグアイ
イラン 1-0 モロッコ
ポルトガル 3-3 スペイン
【了】