チームの状態は明るいが、懸念点も
ワールドカップロシア大会が開幕した。
フランス代表は、9日に最後のテストマッチであるアメリカ戦を終えたあと、翌10日の日曜の夜にロシア入りして、現地で調整を続けている。
滞在先のホテルに着くと、各部屋のドアにそれぞれの肖像画が描かれているといううれしいサプライズが。プレー中の躍動的な姿を描いたかなりの力作に選手たちも大喜び。がしかし、お土産に用意されていたロシアが誇る民芸品、マトリョーシカのほうは、「全然似てない」とこちらはネタになっている。
右サイドバックのジブリル・シディベなどは「これは俺じゃなくて、モナコのチームメイトのファビーニョだ」と冗談まじりに訴えていた。
そんなチームは和気あいあいと雰囲気も上々だが、肝心のコンディションのほうは開幕戦までにいくつか不安材料も残っている。
筆頭は両サイドバック。
左のバンジャマン・メンディは、昨年9月の膝の靭帯負傷後、約8ヶ月の療養生活が明けたばかりで、マッチコンディションはまだ十分に上がりきっていない。テストマッチではプレータイムを60分ほどに止めて調整してきたが、フィジカル戦が予想される初戦のオーストラリア戦での先発起用は微妙だ。
右のシディベも、4月15日のパリ・サンジェルマン戦で負傷した右膝がまだ全快していないようで、ロシア入りしてからも全体練習には参加しているものの、ディディエ・デシャン監督はギリギリまで様子を見て、負傷によるメンバー交代が可能な1次リーグの初戦24時間前、つまりは15日の金曜までに最終判断を下すとしている。万が一の場合は、マテュー・ドゥビュシーを急遽呼びよせる可能性もあるということだ。