レバンドフスキの2発含む4得点も…
守備の要が再びチームに合流する。6月12日、ポーランド・サッカー協会は、チームドクターの“最終決断”を発表。練習中に肩を負傷し、一時はW杯本大会参加が危ぶまれたカミル・グリクだったが、ここに晴れてロシアに向かうことになった。
大黒柱の復帰が決まったことで、ポーランド・サッカー関係者は、誰もが胸を撫で下ろしたに違いない。
同日12日、ポーランド代表はワルシャワで大会前最後のテストマッチを行った。対戦相手はリトアニア。バルト三国の南端の小国のFIFAランキングは126位。景気づけには、もってこいの“スパーリング・パートナー”だ。
グロシツキやブワシュチコフスキ、ジエリンスキら主力はベンチスタートとなったポーランド代表。序盤はプレー強度の高いリトアニア代表にやや手こずった。それでも地力の差は徐々に露わになり、リトアニア代表が間延びしてくると、ボランチのクリホビアクが悠々と攻撃のタクトを振るい始める。
終わってみれば小国を寄せ付けず、レバンドフスキの貫禄の2発を含む計4ゴールを奪って快勝。4日前のチリ代表戦で不安定だった守備陣も0失点に抑えて勝利に貢献。“支柱”グリクの再合流も決まり、ポーランド代表は、意気揚々とロシアの地に向かえそうである。
しかし、このリトアニア戦をもって、本当にポーランド代表の守備が安定を取り戻したのかを判断するのは難しい。先に記したように、リトアニアのFIFAランクは126位。チームにも個々の選手にも、チリ代表のような“怖さ”はない。“スパーリング・パートナー”というと聞こえは良いが、要するに“咬ませ犬”である。