岡崎慎司【写真:Getty Images】
【日本 4-2 パラグアイ 国際親善試合】
日本代表は12日、国際親善試合でパラグアイ代表と対戦し4-2と逆転勝利を収めた。
1トップで先発した岡崎慎司は、味方の立ち位置や動きを確認しながら相手にプレスをかけた。ファーストディフェンダーとしての役割を果たしている。
「すごく中途半端な位置を取って、CBに『行くよ』みたいな素振りを見せるとか、それだけで相手は疲れてくると個人的には思っていて。そういう守備を前線からやって、それにサイドの(乾)貴士も武藤(嘉紀)もついてきてくれるから、後ろの選手も行くときなのか、行かないときかが分かりやすかったと思う」
チームとして連動した守備ができた要因を、岡崎はこう述べる。
「今日、前線でやっていた選手は日ごろから(各々の)チームでもそういうスタイルでやっている4人が並んだと思っていて。俺が行けば、サイドから武藤が来てくれるというのは上手くいったと思う」
コンパクトな陣形を保ち、速い攻撃を見せた西野ジャパン。コロンビア戦に向けて「ひとつのヒントになったと思う」と言う岡崎は、「ひとつのベースはできたから、次はコロンビアを徹底的に分析することが日本のひとつの武器になると思う」と語った。
パラグアイ戦では黒子としての働きが光った岡崎は、囮の動きで味方に自由を与えている。
「真司がフリーになるためにも自分がゴールを決めるためにも、まずは第一ラインというか、ニアにちょっと抜け切るぐらいの走り込みがやっぱり必要。乾が僕にスルーパスを出したシーンも、僕が引き連れていたので、乾の選択次第では後ろのふたりがフリーになっていたと思う。レスターでも嫌というほど、(パスが)出てこない場面でもそれはやってきたので、チームを助けるためのものだと思っている」
さらに、ストライカーとしての矜持も口にする。
「FWが一番脅威になれるのは何か持っているなという部分。1、2本の何か強烈なもの、例えばいきなりダイレクトでシュートを打ったりとか、そういうのを前半の早いうちに作れたりすると、また違うFWになれると思います」
岡崎が上々のパフォーマンスを見せたことで、CF争いはさらに激しさを増すだろう。背番号9は主力の座を掴むことができるだろうか。
(取材:元川悦子、文・構成:編集部)
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