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代表 6年前

明らかになったポーランドの “最重要人物”。レバンドフスキではない、真に不可欠な存在とは?

text by 本田千尋 photo by Getty Images

欧州予選10戦14失点。克服しつつあった弱点がまたも…

 徐々に右サイドのブワシュチコフスキ、左サイドのグロシツキによるサイドアタックが猛威を振るい始めると、30分にレバンドフスキが強烈なミドルを突き刺して先制。さらに4分後には、クリホビアクが大きく左サイドに振って、グロシツキがそのままエリア内に入ると、ゴール前に送ったボールをジエリンスキが押し込んで追加弾。“ポーランド強し”を印象付けた。

 だが、前半も終わりに差し掛かる38分、左サイドからサガルに、ベドナレクとパズダンの間にクロスを入れられ、バルデスにヘディングでゴールを決められてしまう。

 10試合で14失点を喫した欧州予選では、サイドからのシンプルなクロスボールに脆い傾向を露呈していたが、ここに来て“弱み”が復活。その直前には右サイドからフェルナンデスに突破を許し、パズダンが開始早々の場面のリプレイのような不安定なプレーを見せるなど、4バックにはわずかだが確実に隙が生まれていた。 

 そして後半は、これまでテストを続けてきた[3-4-3]に布陣を変更。ピシュチェクに代えて、チョネクを投入。3バックは左からパズダン、ベドナレク、チョネクが並んだ。前半は左SBだったリブスが左のウイングバックに、右のウイングバックには右サイドハーフを務めていたブワシュチコフスキである。

 このチリ戦の後半の3バックは、例えば3月の韓国戦の後でエースFWのソン・フンミンが舌を巻いたような安定性からは、程遠かった。

 フェルナンデスに執拗にリブスの裏のスペースを突かれ、上がってきたディアスには同サイドからクロスを入れられ、5バック気味の守備陣はゴールの前に押し込まれ、全体的に後ろに下がったままになってしまう。糸口を見出せないでいると、57分にはCKから、アルボルノスのシュートをリブスがクリアし損ねたボールを、再びアルボルノスにシュートを許して同点に追い付かれる。

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