乾貴士【写真:Getty Images】
日本代表は11日、パラグアイとの親善試合に向けて前日練習を行った。
この試合ではスタメンが入れ替わることが予想され、乾貴士にとってはスタートからピッチに立つチャンスである。乾はチームについて「守備の部分を徹底してやらないといけない。それは守備的になるんじゃなくて、前にプレッシングに行ったときに、どういう奪い方をして、そこから攻撃に繋げるっていうのが一番、いい形になると思う」と語る。
「理想はバルセロナみたいに崩して、崩してっていうのがもちろんですけど」と言うように、やりたいサッカーはある。だが、それで勝てるほど世界は甘くないこともスペインでプレーする乾はよく知っている。
「今の代表の感じを考えると、今はまだ難しいと思います。急造なので。それをやりたい気持ちはありますけど、まずはみんなで守備をしっかり頑張るっていうことが大事になってくると思います。だから本当に守備的になるっていうことじゃなくて、攻撃的な守備をやるというか、それが大事になってくる。いい位置で取れれば決定的なチャンスが増えると思うので、今はそういうチャンス、良いところで取る回数は少ないので、それを増やしていかないと厳しいかなと」
トップ下でスタメン出場が予想される香川真司とのコンビネーションも注目される。乾も意欲を示しているが、こうも語る。
「中にいすぎても真司のスペースを潰すだけですし、他の選手が入ってくるスペースを潰すだけ。ピッチを広く使わないと意味がないので、スタートポジションは外からやっていきたい。そのなかでタイミング良く中に入っていくこと、サイドバックとの連係が大事になってくるので、そのへんを意識してやりた。自分は今までやってきているつもりですし、特にスペインに行ってからは、そういうことを学んでいるので、みんなが右サイドで作っているときに左サイドがフリーっていうことを共通意識のなかで持ってくれればロングボール一発でフリーになれますし」
ラ・リーガで充実のシーズンを過ごした乾は、西野ジャパンを初勝利に導くパフォーマンスを見せられるだろうか。
(取材:元川悦子、文・構成:編集部)
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