長谷部誠【写真:Getty Images】
日本代表は11日、パラグアイとの親善試合に向けて前日練習を行った。
スイス戦はプレッシャーのかけ方で前線と後ろで意識の違いが出てしまった。ボランチを務めた長谷部誠は「前の選手は全て行かなきゃいけないっていう感じがあった」と振り返る。ただ、「90分行けるわけじゃない」とし、「試合の状況とか試合展開とかいろんな意味でゲームをコントロールしなきゃいけない」と述べた。
全員が同じ意識で戦うためにも、「一番はやっぱり誰がスイッチを入れるかってのが大事」と長谷部は言う。
「スイッチを入れた選手に周りが連動してやっていくっていうのもあるし、逆にスイッチのかけ方がちょっと違うなと思ったら後ろはついていかずに1回引いてもいい。サッカーだし、生き物なので。形ばかり作っても結局、それが試合の中で生きるわけじゃないこともあるし、だからそのへんはホントに臨機応変にやる必要はあると思います」
状況に応じた戦い方を実践するためにも、長谷部は「中でしっかりとリーダーシップ取ってやんなきゃいけない選手が何人かいると思う。ディフェンスライン、ボランチの真ん中の選手たちが声をかけていくっていうのが大事かなと思う」と語った。
そして、臨機応変に戦うにしても、全員が同じ方を向いていなければならない。「それぞれが好き放題やっていたらチームとして機能しない」と言う長谷部は、世界のスーパースターを引き合いに出してこう話す。
「実際、日本代表というチームにはメッシやクリスティアーノ・ロナウドがいるわけじゃないので。ネイマールもいない。そういう中でチームとして戦わなければ、やっぱり勝ち点を拾っていけないと思うんで、それは本当にみんなが感じていることでもあると思う」
パラグアイ戦に勝ってワールドカップを迎えたいところで、チームとして機能した末に勝利できればそれがベストだろう。
(取材:元川悦子、文・構成:編集部)
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