長身ながらチャンスメイク、フリーキックも脅威に
ポーランド代表のエースストライカーと言えば、ロベルト・レバンドフスキがあまりにも有名である。ゴールエリア内でマークを外し、フリーになる巧さ。そして正確なミートとキックの際の落ち着き。その得点能力は間違いなく、日本のDFにとって脅威となる。
しかしポーランドの前線の力は、彼を抑えれば半減するというものではない。そこには、エースの力を何倍にも引き出す優秀なパートナーがいるのだ。本来のポジションはレバンドフスキと同じセンターフォワードながら、前線で多彩な仕事ができる器用さも持つ。やや引いた位置からの正確なラストパス、サイドに流れてからのチャンスメイクなどもこなす。
もちろん、FWとしての得点力も高い。絶妙なポジション取りで相手ディフェンスの背後に侵入し、クロスを呼び込んで高い打点のヘディングシュートを放つ。また利き足とする左足のシュートも正確で強烈だ。長身には似合わず、精度が高く強烈な直接フリーキックをねじこむことさえある。
周囲を生かしながら、自らも得点に絡める24歳の若いストライカー。ナポリに所属するアルカディウシュ・ミリクその人である。
過去2シーズンは靭帯の相次ぐ重大な故障に泣かされ、ロシアW杯出場も危ぶまれる状態になった。しかしシーズン終盤に実戦復帰し、所属クラブでも活躍して復調をアピール。ミリクは、良い状態で本大会へ臨む。