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代表 6年前

“ブッフォンの正統後継者”、シュチェスニー。日本に立ち塞がる世界指折りの守護神【W杯 日本を襲う猛獣たち】

シリーズ:W杯 日本を襲う猛獣たち text by 神尾光臣 photo by Getty Images

ユベントス7連覇の立役者に

ヴォイチェフ・シュチェスニー
シュチェスニーはユベントスのリーグ7連覇に大きく貢献した【写真:Getty Images】

 マヌエル・ノイアーに代表されるように、近年の流行りは前へ飛び出せるGK。フットサルのゴレイロのテクニックを導入し、両腕を拡げつつ片膝を股下に落として決定機を阻止するブロックも流行となっていたが、シュチェスニーにはその濫用の結果たびたび脇を抜かれていた面があった。

 しかしイタリアでのプレーを通してそれも矯正され、低いボールへのアタックも正確になった。タイミングよく前に詰めたのち、不容易に脇を開けることなく、ボールを体の正面で抑えるようになった。

 ローマでの1年目はナンニから、また2年目ではマルコ・サヴォラーニという2人のGKコーチの指導を受けて、シュチェスニーは伸びた。

 彼はポーランドのメディアに対し「イタリアでは技術的、戦術的な側面についてより丁寧な指導を受ける。自分には欠けたところがあるということが分かったし、どうしたら良くなるかを優秀なGKコーチの方々から教わった」とのちに語っている。

 そしてユーベに完全移籍した今シーズンも、前述の通り安定したプレーを果たした。ハイライトとなったのは、ブッフォンが筋肉系の故障で欠場した12月からのプレー。第16節のイタリアダービーで、好調だったインテルをまず0封。古巣対決となった第18節のローマ戦では、アディショナルタイムにビッグセーブを見せチームを勝利へと導いている。

 結果、2月にブッフォンが復帰するまでの公式戦9試合(カップ戦2試合)でたったの1失点だ。ブッフォンはこの時期に「我われが優勝することになれば、大部分は彼のおかげということになるだろう」と賛辞を残し、そしてそれはその通りになった。

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