劇的改善は困難。鍵はスタメン変更
ロシアワールドカップ本大会に向けて非常に深刻な状況にあることを物語る試合になった。課題というのはこの段階で出た方がいいが、課題を超えた問題が噴出してしまうのは先への不安にしかならない。ただ、もう本大会の初戦まで10日しかなく、残されたテストマッチは12日のパラグアイ戦のみ。もう待ったなしでやるしかない。
スイス戦のパフォーマンスを観る限りではそのままのメンバーで劇的に改善することは難しいだろう。ひとつ前向きに考えられるのは先発メンバーを変更することだ。
もともと西野朗監督は、まずスイス戦に向けてのメンバーを組んで、さらにパラグアイ戦の結果を踏まえてコロンビア戦にベストと判断するメンバー、フォーメーション、戦い方を当てていこうというプランで準備を進めている。
試合後の記者会見で守備に関して「連動して戦えていたと思います。アプローチに対するリアクション(ができていた)」と語り、攻撃についても「ガーナ戦に続いて決定力(の問題)になるんですが、そこまでの流れについては決してアプローチは悪くなかった」と振り返った。それほど前向きに立ち振舞える状況ではないと思うが、監督の立場ではそう言わざるをえないのかもしれない。
兎にも角にも、スイス戦でやろうとした攻撃と守備をコロンビア相手に少しでも良く機能させようと考えるならば、スタメンの人選をいじっていく必要がある。
守備面では前からプレスにいく形で相手がいなしにくいバランス関係の構築、攻撃ではパスをつなぐのは悪くないが、より中央とワイドの幅を使った組み立てをしながら、相手の裏にFWに抜けさせるビジョンを共有できる組み合わせだ。