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代表 6年前

コロンビア、全ては日本戦のために。W杯へ視界良好…親善試合で見せた多彩な攻め

text by 神尾光臣 photo by Getty Images

豊富な崩しのパターン。やはり中心はあの10番

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コロンビア代表のハメス・ロドリゲス【写真:Getty Images】

 その中心となっていたのは、言うまでもなくハメス・ロドリゲスだった。右に左に自在に動き、ボールを回してチャンスを作る。時に味方とワンツーを演出したかと思えば、正確なサイドチェンジで展開を変え、また縦へと飛び出す味方には丁寧なスルーパスを出す。

 しかも自分についたマーカーに動きを読まれにくくするよう、フェイントも織り交ぜる。コンディションも良好に見えた。その上でペケルマン監督は、ハメスにトップ下以外の役割も与える。右サイドに移動させ、逆にクアドラードを左サイドに移して、逆足ウイングとしてもプレーさせていた。

 さらに後半には4-3-3気味なシステムを組み、アウトサイドを務めていたウリベを1列下で使う。そして遅れてファン・フェルナンド・キンテロも投入し、2人のゲームメイカーでピッチを支配するための形を作った。試合の終盤には中盤を1枚削ってミゲル・ボルハを投入。短い時間で点を奪うためのシミュレーションまでこなしていた節があった。

 改めてコロンビアの実力の高さを思い知らさせたのは、どういうシステム、どういう戦術の形になっても、彼らが柔軟にチャンスを創出してみせたことだ。サイドから正確なクロスが飛べば、ファルカオのように高い打点で合わせられる身体能力の高いFWがいる。正確なサイドチェンジは、ハメスだけでなくクアドラードも蹴る。そう思えばショートパスを交換する崩しありと、攻撃はバラエティに富んでいた。

「いまのコロンビアには、グラウンダーでパスを回しても、ミドルレンジのパスからでも、また中央にぶつけてもチャンスを作り出せることのできる選手たちが揃っている」と試合後にファルカオは胸を張っていた。

 その通りの力を改めて示したということは、ゴールの有無にかかわらず脅威であることは間違いない。それでいて布陣はコンパクトに保たれ、ボールを奪われた選手がすぐプレスで奪い返すような実直さも浸透している。チーム作りは良好に進んでいるようである。

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