代表歴の浅い選手を積極的に起用
しかしデシャン監督は、「直近の自分の代表戦での3試合をよく分析してみることだ」と、ラビオのこの選択は「間違い」だと一蹴。
今後彼を選考するかについては、「メンバーには、代表を最優先する選手を求めているとしたら、彼はその限りではないということだ」とコメントしている。
ラビオの無念さには他の選手たちも共感していたが、さすがはキャプテン、ウーゴ・ロリスの言葉は的を得ていた。
「彼の失望は理解できるが、そこでやるべきは、ピッチの上で、自分の真価を証明してみせることだ。それがプロというものだ」。
デシャン監督もよく言っているように、メンバーにはもっとも優秀な23人を選ぶわけではない。組み合わせや持ち味、バランスなどが考慮されるし、クラブと代表でのパフォーマンスが一致しない選手もいる。でなければ、先日のレアル・マドリーのCL優勝にも貢献したカリム・ベンゼマが呼ばれないことの説明がつかない。
それに実際のところ、選ばれたメンバーがどうだったかは、結果を見るまでわからないのだ。とにかく同じ船で漕ぎ出したからには、最後まで力を出し合って目的に突き進むしかない。
そうしてこの23人が最初に挑んだのは、28日に行われたアイルランド戦だ。この試合のフランスの先発イレブンは非常に理にかなっていた。
本戦では先発確定のメンバーでも、シーズン中、所属クラブでめいっぱいプレーしたアントワーヌ・グリーズマン(アトレティコ・マドリー)やエンゴロ・カンテ(チェルシー)、ウーゴ・ロリス(トッテナム)、トマ・ルマル(ASモナコ)らはベンチに座らせ、負傷明けでリズムを取り戻させたいバンジャマン・メンディ(マンチェスター・シティ)やジブリル・シディベ(ASモナコ)は先発。
A代表戦は1年半ぶりで、とりわけコンビネーションが重要なセンターバックのアディル・ラミ(マルセイユ)や代表歴の浅いスティーブン・エンゾンジ、コレンタン・トリッソ、ナビル・フェキル(リヨン)らも同様に先発イレブンに並んだ。