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日本代表 6年前

【ガーナ戦プレビュー】[3-4-2-1]構築のポイントは? “仮想セネガル”に意識向かず、アフリカの強国に要注意

text by 河治良幸 photo by Getty Images

[3-4-2-1]の機能性を支えるボランチ

 日本は山口蛍を軸に、大島僚太か柴崎岳がその相棒をになうと予想される。柴崎は「ボールを奪った後に簡単に失うということはあってはならないので、そこは個人的には奪った後にはしっかりボールを保持して、中盤から前に押し上げて行ける様なプレーを心がけたい」と語る。そこで抜群の対人能力を誇るガーナに苦しむと全体の機能不全につながりかねない。

 攻守の生命線になるボランチだが[3-4-2-1]の場合はバランス上、周囲とポジションチェンジをする様なプレーはリスクの方が大きい。「なるべくボールの後ろとか横、味方の後ろで展開して行くというのを意識したいと思っている」と柴崎が注意するのもそのためだ。

 逆にガーナの中盤はボールを奪うとどんどん縦に仕掛ける傾向がある。そこに引っ張られると全体のポジションが下がり、結果的に左右のウィングバックもバックラインに吸収されて実質的な5バックになってしまう。

 もちろんその形で耐えしのぐ局面や時間帯も生じてくるのは想定しておく必要があるが、なるべく高い位置を維持するためにもボランチの二枚が攻撃の起点としても守備のフィルターとしても安定的に機能し続ける必要がある。

[3-4-2-1]の機能性を支えるのがボランチなら、方向性を決定付けるのがウィングバックだ。基本的にサイドは使う側というより使われる側になりやすいが、このシステムの場合は彼らのオフでのポジショニングが全体を守備的にも攻撃的にも変える影響力がある。

 西野監督も「ワイドの選手はポジショニングも難しく、運動量も求められる。ボールが半回転しても難しいポジション」と選手たちを気遣うほど難易度の高い、言い換えるとやりがいのあるポジションだ。

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