セネガル戦、勝利の鍵は…
2月に行われた敵地でのサウサンプトン戦後には、車いすに乗ったリバプールファンがしつこいくらいにマネと一緒に自撮り写真を撮り続けていたが、嫌な顔一つしないでずっと対応していたのが印象的だった(注:プレミアリーグはファンサービスをしない選手がほとんど)。
その一方で、ピッチ上では荒いところもある。今季のリーグではレッドカード1枚とイエローカード5枚を受けている。吉田は、W杯で対戦する可能性のある、普段プレミアリーグでしのぎを削る選手について、
「自分が持っている情報はもちろんみんなとシェアするし、特徴はもちろん伝えていく」
と話していた。無論、マネのそういった面も伝えることになるだろう。
それでも、だ。マネは、独力でチームを黙らせる実力を持つワールドクラス、そうでなくても限りなくワールドクラスに近い選手だ。日本代表にとっては、一筋縄ではいかないだろう。
最終戦のマンチェスター・シティー戦後。同じウィングタイプのレロイ・サネやラヒーム・スターリングを例えに、吉田は高い位置で仕掛けて守る理由を説明している。
「ああいう選手はみんなそうですけど、スペースを与えて前を向かせるのが一番(自分たちが)苦しくなるので、コンパクトにやるのが一番いいと思う。W杯でも結局こういう選手たちとやらないといけないので。そういう守備のオーガナイズ、アグレッシブさというのは勝ち上がっていくためには求められると思います。ただ、引いて、引いて、引いてだけだったら、やっぱりキツイ」
6月24日の日本対セネガル戦。マネを止められれば、日本代表は勝利への道へとグッと近づくことになりそうだ。
(取材・文:松澤浩三【イングランド】)
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