大迫と宇佐美への信頼。一方で香川は…
30日のガーナ戦(日産)に向け、21日から千葉県内で合宿中の西野朗監督率いる日本代表。26日から本格的な戦術練習に突入し、新指揮官が導入を明言していた3バックシステムの構築が始まった。
26日はピッチ6分の1、ハーフコートのゲーム形式だったが、27日はさらにピッチサイズが拡大。最後には守備陣だけを集めて3バックをどうスライドさせるのか、敵が来る場所によって誰がマークに出るかといった細かい確認も行われた。
「5バックにはならずに、サイドのウィングバックの選手をできるだけ押し出して、センターバックの選手たちがサイドにスライドしてというような、基本的に3バックというよりは4バックになる形だと思う。それだけじゃなくて中盤で浮いている選手がいたら、後ろの3枚の誰かがついて、潰しにいくことも必要だと思う。僕自身、3バックはかなり攻撃的なイメージを持っています」とキャプテンでありリベロに入る長谷部誠(フランクフルト)も守備一辺倒のシステムではないと強調。
いかにして高い位置をキープして、攻撃に厚みを持たせるかが、今後の日本に課せられた重要テーマになってきそうだ。
こうした中、攻撃陣の組み合わせも頻繁に入れ替わっている。26日の1本目は右から本田圭佑(パチューカ)・大迫勇也(ブレーメン)、宇佐美貴史(デュッセルドルフ)、2本目が香川真司(ドルトムント)・大迫・宇佐美、3本目が本田・大迫・宇佐美という組み合わせで、27日は1本目が原口元気(デュッセルドルフ)・大迫・宇佐美、2本目が本田・岡崎慎司(レスター)・香川という「ビッグ3」の共演だった。
1トップは大迫が鉄板で、左足首負傷の回復途上にある岡崎は時間限定でのプレーになってはいるものの、大迫に次ぐ位置づけにいるようだ。シャドーに関しては大半のゲームで主力組に入った宇佐美が現時点でのファーストチョイス。
そこに続くのが、本田と右ウイングバック併用の原口と見られる。つまり香川の序列は4人の中で最も低い。右太もも前の打撲で別メニュー調整を強いられている乾貴士(エイバル)もシャドー要員に含まれている可能性もあるため、このままでは香川が最終メンバー23人から落選するというまさかの事態も起こり得る状況なのだ。