西野ジャパン、3バックの練習開始
ロシアワールドカップに向け、千葉県内で事前合宿を行っている日本代表。26日からは本格的な戦術練習をスタートさせた。「3バックは考えています」と前日に断言した通り、西野朗監督はさっそく、新布陣3-4-3のテストに乗り出した。
最初はビルドアップからシュートまで持っていく攻撃パターンの確認だったが、主力組と見られる側には、GK川島永嗣(メス)、DFは右から吉田麻也(サウサンプトン)、長谷部誠(フランクフルト)、槙野智章(浦和)、右サイドに原口元気(デュッセルドルフ)、左サイドに長友佑都(ガラタサライ)、2ボランチを柴崎岳(ヘタフェ)と山口蛍(C大阪)が組み、2シャドーに本田圭佑(パチューカ)と宇佐美貴史(デュッセルドルフ)、1トップに大迫勇也(ケルン)という顔ぶれが陣取った。
その後、ピッチの6分の1やハーフコートを使ったゲーム形式を実施。メンバーは何度か入れ替わったが、川島、吉田、長友、山口、宇佐美、大迫は最初からずっと主力組と見られるグループでプレーした。
長谷部が練習途中に右ひざを打撲し、ピッチから退くアクシデントに見舞われたものの、キャプテンのリベロ抜てきも西野監督にとっての生命線に違いない。いずれにしても、ヴァイッド・ハリルホジッチ監督も重要視した面々がロシアワールドカップ本大会でチームの軸を担うことが、ある程度ハッキリしたと言っていい。
「これから戦ううえで『点を取りにいきたい』『ボールを持ちたい』『ポゼッションしたい』という意味で、攻撃に厚みを持たせたいシステムだと思います。西野さんも『ワイドの選手ができるだけ最終ラインに吸収されないようなやり方をしたい』と言っていました」と槙野が意図を代弁していたが、新指揮官にしてみればあくまで攻撃的な戦いを見せるための3バック導入のようだ。
確かに原口や長友らが高い位置を取れれば、より攻めの迫力を出しやすい。最初の攻撃パターン練習でも、右サイドからのクロスに本田が飛び込んでゴールを決めるシーンがあった。そういう形を本大会で数多く作れれば、日本にとっては理想的だろう。