ペルーの英雄パオロ・ゲレーロ【写真:Getty Images】
ペルー代表FWパオロ・ゲレーロのロシアワールドカップ出場を願う動きが、国やグループを越えて広がっている。ウルグアイ代表の主将であるDFディエゴ・ゴディンやエースのFWルイス・スアレスも支持を表明した。
ゲレードはペルー代表の中心選手で、同国代表の最多得点記録を持つ英雄だ。だが、昨年10月5日に行われたワールドカップ南米予選のアルゼンチン戦で、試合後に禁止薬物であるコカインが検出された。当初、FIFAは1年間の出場停止処分を下していたが、ゲレーロの控訴もあり6ヶ月に短縮している。
これでロシアワールドカップに出場できるはずだったが、国際スポーツ仲裁裁判所(CAS)はゲレーロの出場停止期間を14ヶ月延長すると発表した。これで出場停止が解けるのは2019年1月となったため、同選手はロシアワールドカップに出場できないことになっている。
これを受けて、ペルーサッカー連盟はFIFAに会談を要請。ゲレーロも同席してジャンニ・インファンティーノ会長と話し合うことになった。この席でゲレーロとオビエド会長は、ペルーで一般的に飲まれているコカ茶を飲んだことから禁止薬物であるコカインが検出されたと説明している。インファンティーノ会長は理解を示したものの、今回の処分がCASの決定であることから、FIFAではどうすることもできないとした。
それでもゲレーロのロシアワールドカップ出場を願う声は消えず、むしろ広がりを見せている。ペルーと同組のフランス、デンマーク、オーストラリアの各代表の主将が、国際プロサッカー選手会(FIFPro)を通じてゲレーロの処分一部中断を求める請願書を提出した。
ルイス・スアレスは、「この難しいときに、僕はパオロ・ゲレーロとの連帯を示す。僕は君をサポートするよ」とツイート。ゴディンも「僕たちも共感する」と記した。
国もグループも飛び越えてロシアワールドカップ出場を願う声がわき上がるゲレーロ。一度決まった処分が変わることはあるのだろうか。
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