注意したい“ジョーカー”の存在
コロンビアに対しては[4-3-3]で長谷部誠をアンカーにして、山口蛍と柴崎岳をインサイドハーフに配置する布陣が有効か。やはりコロンビアの中盤がどういう形で入ってきても慌てず対処できるようにしておきたい。その意味ではインサイドハーフとトップ下の両方をこなせる柴崎の存在は大きい。香川真司でも似た役割はできるが、状態を見極めていく必要がある。
コロンビアが[4-3-3]なら相手のアンカーをどうケアするかがカギだが、オーストラリアはかなり高い位置からプレッシャーをかけて、両SBが上がっている状態でボールを奪ってカウンターからチャンスを掴むシーンもあった。そういう時間帯もほしいが、当然ながら90分の中でのペース配分も考えていきたい。
また[4-3-3]の場合は3人のアタッカーがかなり流動的なポジションを取ってくるため、DFラインが柔軟に受け渡してケアしなければならない。特にハメスが少し引いてボールを受けた時にはファルカオやバッカが必ずといっていいほど背後を狙うのでハメスのところに誰かが詰めると同時に、ラインを上げてオフサイドを取るのか、タイトにチェックするのかを判断していくことが求められる。
基本的には酒井宏樹、吉田麻也、槙野智章、長友佑都というオーソドックスなベスト布陣になると予想されるが、槙野と吉田でこういう場合にどちらが前を見て後ろをケアするのか、両SBがどうカバーするのかを事前にかなりすり合わせておきながら、試合中の変化にも密なコミュニケーションで対応したい。
もう1つ注意したいのはクアドラードの起用法だ。日本戦ではどこかで出てくると想定できるが、状態や戦術的な効果も考え、ペケルマン監督があえてジョーカーとして残しておく可能性もある。純粋なサイドアタッカーであるクアドラードには長友が付けばある程度は威力をそげるが、後半途中で出てくるとかなり厄介だ。