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日本代表 6年前

井手口陽介よ、逆境を跳ね返せ。W杯出場へ、21歳の若武者に今求められること

text by 元川悦子 photo by Getty Images

日本代表の中盤に揃う強力なライバルたち

 しかしながら、4月に就任した西野朗新監督は球際の強さと寄せの激しさ、傑出したボール奪取力を誇る若武者の才能と可能性に賭け、強硬招集に踏み切った。こうして約半年ぶりに代表の場に戻ることになった井手口は「今日はちょっとしか練習をやってないけど、楽しかったです」と笑顔でコメント。「まずはしっかりと試合(ガーナ戦)に出れるように、この1週間の練習でアピールしていかなきゃいけないし、練習から自分のよさを出していければいいと思います」と新たな気持ちで再スタートを切った。

 ただ、今回の日本代表には、長谷部誠(フランクフルト)を筆頭に、常連の山口蛍(C大阪)、4年前のブラジルワールドカップを経験している青山敏弘(広島)、3月のマリ戦の途中まで好パフォーマンスを見せた大島僚太(川崎F)、同じくマリ戦で中島翔哉(ポルティモネンセ)の同点弾をアシストした三竿健斗(鹿島)と、セントラルMFが6人も選ばれている。鹿島アントラーズ時代にセントラルMFを本職としていた柴崎岳(ヘタフェ)も含めれば、井手口には6人ものライバルがいることになる。このうち2人は31日に発表される予定のワールドカップ出場メンバー23人から外されることが有力視されている。

 長谷部と山口はワールドカップの最終予選を通じて中盤の軸を担っており、前体制を踏襲しようとしている新指揮官が外すとは考えにくい。一方で、今季J1首位を独走するサンフレッチェ広島のけん引役である青山、昨季川崎フロンターレのJ1制覇に貢献した大島の存在価値も重要視しているし、ポリバレント枠の柴崎もポイントが高そうだ。

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