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Jリーグ 7年前

【英国人の視点】札幌を変えたペトロヴィッチ監督の信念と確信。ジェイが語る信頼と成長の要因

text by ショーン・キャロル photo by Getty Images

ペトロヴィッチ監督の信念と選手からの信頼

ミハイロ・ペトロヴィッチ
北海道コンサドーレ札幌を率いるミハイロ・ペトロヴィッチ監督【写真:Getty Images】

「1年目は、僕もチームメートのみんなからあまり期待されていなかったかもしれない。でも今年はもっと信頼してもらえるようになって、ボールも貰えている。チャンスメークという面では十分にやれていると思う」

 小柄なプレーメーカーは今季3得点を記録することもできている。しかし、得点力の面は今後さらに改善したい部分だと彼は語る。

「ゴールを決める力はまだまだ僕の弱点だと思う。これからはもっとゴールでも貢献できるように頑張りたい」とチャナティップ。彼はまた、来年にはムアントン・ユナイテッドからのレンタルを完全移籍に繋げたいと考えている様子も見せていた。

 しかしペトロヴィッチ監督のチームでは、いつも最終的には、結果はチーム全体の努力により得られるものだ。それぞれの選手が重要な役割を果たし、監督のために喜んでプレーしているように感じられる。

 セルビア人指揮官はどのチームでも、指導する選手たちから慕われる存在だった。サンフレッチェの成功の基礎を築き、浦和レッズに9年ぶりのタイトルをもたらした男について、否定的な言葉を口にする者を見つけるのは容易ではない。

浦和でもペトロヴィッチ監督のもとでプレーしていた駒井善成は、北海道で指揮官と再会してから4アシストを記録。三好康児も3アシストを記録している。同じく3アシストの福森晃斗は、攻撃的な意識を持つDFとして「槙野」の役割を与えられているようで、セットプレーでも大きな脅威となっている。

 ペトロヴィッチ監督はかつて浦和で苦しい状況に置かれた時にも、自ら辞めるつもりはなく、たとえ解任されようとも自分の哲学を揺るがすつもりはないとコメントしていた。別のクラブで自分の信じるサッカーを続けて基礎を築いていくだけだと。それが長期的には成果をもたらすという確信が彼にはあった。

 札幌での日々はまだ始まったばかりではあるが、ペトロヴィッチ監督がその信念を捨てた様子は全くない。指揮下の選手たちもまた、今回もやはり彼の方法論を信頼しているように感じられる。

(取材・文:ショーン・キャロル)

【了】

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