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Jリーグ 7年前

【英国人の視点】札幌を変えたペトロヴィッチ監督の信念と確信。ジェイが語る信頼と成長の要因

text by ショーン・キャロル photo by Getty Images

「僕らはまだまだ別のレベルに到達できると思う」

 とはいえ選手たちは、今後の道のりがまだ長いことを理解している。5月13日のFC東京とのアウェイゲームを0-0のドローで終えたあと、中心選手のFWジェイ・ボスロイドは、チームにはこれまでの成果に満足してしまうつもりなどないと明言していた。

「僕らはまだまだ別のレベルに到達できると思う」。負傷による2ヶ月の負傷から復帰を果たした英国人ストライカーはそう語った。

「あまり浮かれてしまいたくはない。まだ13試合か14試合を終えたところで、シーズンは20試合くらい残っている。大事な時期はこれから、中盤戦や後半戦だ。その時期にこそこういう調子を維持していかなければならない」

 昨季の成功にさらなる上積みを加える上で、ペトロヴィッチ監督のもたらしたインパクトが大きかったことはジェイも率直に認めている。だがその上で、チームの成長が実際には昨季末から始まっていたことも強調した。

「もちろん彼は今までとは違うメンタリティをもたらした。戦術もプレースタイルも変わった。だが去年の終盤戦も、13試合を戦って10勝1分け2敗だったんだ(実際には7勝3分け3敗)」

「僕らが良いチームなのは分かっている。さらに今年のミシャは後ろから組み立てる攻撃的なサッカーを導入して、それが個々の選手たちを成長させたと思う。去年はもっと直接的だったが、今年はしっかりパスを繋いで組み立ててチャンスを生み出している」

 アプローチの変化がうまく機能している理由の中でも重要なもののひとつは、チャナティップ・ソングラシンが成長を続けてきたことだ。ボスロイドと同じく昨年夏に札幌にやって来て以来、24歳のタイ人選手は右肩上がりに力をつけてきた。

「去年は守備からのカウンター主体で戦っていた。今年は守備的に戦うだけじゃなく、パスを繋ぐ攻撃的なスタイルでも戦えている。攻撃の“スイッチ”が増えたと言っていいと思う」とタイのスター選手はFC東京戦を終えたあと話していた。

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