ペルー代表のパオロ・ゲレーロ【写真:Getty Images】
国際サッカー連盟(FIFA)が22日、ペルーサッカー連盟(FPF)の要請を受けて、ロシアワールドカップ出場の許可を求めるペルー代表FWパオロ・ゲレーロと会談を行なったことを発表した。
事の発端は昨年10月5日に行われたワールドカップ南米予選のアルゼンチン戦。試合後に禁止薬物であるコカインが検出された。当初、FIFAは1年間の出場停止処分を下していたが、ゲレーロの控訴もあり6ヶ月に短縮。
この決定により、来月開幕するワールドカップに出場することが可能となったが、現地時間14日に国際スポーツ仲裁裁判所(CAS)はゲレーロの出場停止期間を14ヶ月延長すると発表した。13日に発表されたペルー代表候補メンバーには入っている。しかし、処分が解けるのは2019年1月になるため、ワールドカップ出場の道は閉ざされた。
この決定に納得がいかないゲレーロと、ペルーサッカー連盟のオビエド会長が会談を要請。FIFAの本部があるスイスを訪れ、FIFAのジャンニ・インファンティーノ会長と話し合いを行うことになった。ゲレーロとオビエド会長は、ペルーで一般的に飲まれているコカ茶を飲んだことから禁止薬物であるコカインが検出されたと説明。
対するインファンティーノ会長もゲレーロ側の言い分に理解を示した。ただ、今回の決定がFIFAではなくCASの決定によって下されたため、処分を覆すことが出来ない旨を説明している。つまり、FIFAの独断によってロシアワールドカップ出場の許可を出すことは出来ないようだ。
今回の件に関しては、ロシアワールドカップのグループステージで対戦するフランス代表、デンマーク代表、オーストラリア代表の主将が請願を表明するなど、他国からもゲレーロに対する出場停止の一時中断を求める声があがっている。
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