4年前とは違う。コロンビア戦は拮抗した試合に
同点で折り返した後半から投入されたFWハメス・ロドリゲス(現バイエルン・ミュンヘン)にかき回され、一気に突き放された。最終的には大会得点王を獲得し、一躍ニューヒーローとなったロドリゲスには、試合終了間際に息の根を完全に止められる4点目を決められた。
嫌な思い出がフラッシュバックするなかで、吉田は「状況があまりにも違う」と4年前の悪夢を冷静に振り返る。ギリシャ、コートジボワール両代表に連勝して、すでに決勝トーナメント進出を決めていたコロンビアは、リザーブ組を中心に日本に相対してきた。
「僕たちはできるだけゴールをあげたうえで、勝たなければいけなかった。後半はほとんど数的同数で守備をしていて、スペースも多く与えたので自由にやらせてしまった。今回は初戦ということでお互いに硬さや難しさもあり、もっと拮抗した試合になると思います」
4年という時間を費やしながら、すべてを変えてきたと言い切れる。年明けに太ももの裏、そしてひざと故障を繰り返し、後半戦こそ欠場がちとなったが、復帰した4月以降は再びコンスタントに出場機会を獲得。自身が描く曲線を右肩上がりに転じさせて、シーズンを終えた。
収穫もあった。アントニオ・コンテ監督に率いられたチェルシーが、3バックに変えてプレミアリーグを制したのが2016/17シーズン。4バックを伝統として堅持してきたサッカーの母国に、大きな影響を与えたのか。プレミアリーグの20チーム中で、実に17チームが一度は3バックで戦った。
そして、4バックを貫いた3チームのひとつ、サウサンプトンも時代の流れに導かれるように、2017/18シーズンに3バックを採用。その中央を務めた吉田は、ロシアワールドカップで日本代表の西野朗監督が導入するのでは、と見られる3バックに対してこう言及している。
「3枚と4枚は全然違う。何を変えなければいけないのかと言えば、もうありすぎるというか。誰がやるのかにもよるし、3バックなのか、あるいは5バック気味になるのかにもよってまた変わってくる。実際にやってみないと、ちょっとわからないですね」