フランスで評価を高めてプレミアリーグの舞台へ
ダビド・オスピナはロシアワールドカップに出場するで、最も過小評価されているGKの1人だ。コロンビア代表の絶対的守護神として10年近くゴールマウスに君臨し続けているにもかかわらず。
その理由は明確で、所属するアーセナルで加入初年度の2014/15シーズン以外は第2GKに甘んじているから。一方で「最強の第2GK」とも言える確かな実力を備えている。
オスピナはコロンビアの名門アトレティコ・ナシオナルでプロキャリアをスタートさせた。実質1年目の2006年シーズン、彼はリーグ戦34試合に出場した。なんと18歳で母国屈指の強豪の正守護神の座を掴み取ったのである。
その前の2005年にはFIFAワールドユース(現U-20ワールドカップ)に臨むU-20コロンビア代表に飛び級で招集された。試合には出場できなかったものの、16歳(17歳の誕生日間近ではあったが)で当時のチーム最年少だった。
2008/09シーズン、オスピナは海を渡る。ウーゴ・ロリスをリヨンに売却したニースが、のちのフランス代表守護神の後釜としてコロンビア代表デビューを飾ったばかりの若者を獲得した。そして、すぐにレギュラーポジションを確立して6シーズンにわたってゴールマウスに君臨した。
もちろん2014年のブラジルワールドカップにもコロンビア代表の絶対的守護神として参戦した。グループリーグ第3戦の日本戦にも先発出場。後半途中で自らのアイドルでもあったファリド・モンドラゴンと交代し、大先輩のワールドカップ最年長出場記録達成をアシストした場面は日本のファンもよく記憶しているはずだ。
この大会でベスト8に進出したコロンビア代表での活躍が高く評価され、オスピナはアーセナルへのステップアップを果たす。ところが新天地イングランドでは、ヴォイチェフ・シュチェスニーとの激しい競争が待っていた。