原口元気は日本代表で1年半遠ざかっているゴールを貪欲に狙う【写真:Getty Images】
日本代表は22日、千葉県内で合宿2日目の練習を行った。今月30日のガーナ戦に向けてコンディション調整を意識したランニングメニューなどが組み込まれていた。
初日から合宿に参加しているMF原口元気は、ドイツ2部のフォルトゥナ・デュッセルドルフでチームメイトのMF宇佐美貴史と一緒にいる時間が長い。22日の練習でもインターバル走で2人が並走する姿が見られた。
原口と宇佐美はデュッセルドルフで両サイドを担うが、日本代表ではこれまで左サイドの1つのポジションを争う立場だった。西野朗監督が就任して、その流れが続くかはまだわからないが、原口は「一緒にプレーするのかはわからないけど、どちらにせよ僕らの関係に何も問題はないし、(ポジションを争うとしても)お互いに良さを出し合える関係だとは思っています」と絆の深さを強調した。
今季はドイツ1部のヘルタ・ベルリンで出場機会を失い、冬に2部のデュッセルドルフへと新天地を求めた。そこではすぐに定位置を確保し、途中で脳しんとうにより離脱する期間こそあったものの、13試合に出場して1ゴール4アシストという成績を残している。
ドイツ2部優勝で来季の1部昇格を決めたチームにおいて、ゴールはなかなか決まらなかった。とはいえ「そこまで数字でなかったけど、(ゴールを)狙っている部分とかというのは、もちろん回数も増えた」と意識の変化があったことを明かす。
そのうえで「(ゴールは)変な話、こっち(日本代表)で入ればいいかなと思う。ここで走った末にボールが来ればいいと思っているので」と、クラブで実感した変化を日本代表で形にするつもりだ。
ゴールを奪うためには「自分の感覚を冴えさせること」が大事だと、原口は言う。「コンディションは絶対大丈夫だし、自分でちゃんと十分にコントロールできる」とワールドカップ本番に向けた調整に自信をのぞかせ、「いい感覚を出せる状態にすることが大事」と語る。
ロシアワールドカップ最終予選で日本代表史上初の4試合連続ゴールを記録した原口は、1年半ほど遠ざかっているゴールを取り戻すべく、練習の中で自らの感覚を研ぎ澄ませていく。
(取材・文:舩木渉)
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