日本代表合宿がスタート。練習中には選手たちの笑顔が見られる瞬間もあった【写真:編集部】
21日、日本代表は千葉県内で30日のガーナ戦に向けた練習を行った。10日間ある合宿の初日となる。
ヴァイッド・ハリルホジッチ監督が電撃的に解任され、前技術委員長の西野朗氏が新監督に就任した日本代表。練習もまだ行っておらず、今日が西野ジャパンの始動日となる。
今日の練習に参加したのは、本田圭佑、武藤嘉紀、香川真司、岡崎慎司、吉田麻也、大迫勇也、原口元気、浅野拓磨、宇佐美貴史、酒井高徳の10人の海外組。残りのメンバーは順次合流してくる。
監督が変わればチームの様子も変わる。ハリルホジッチ氏ならびにコーチ陣のフランス語が飛び交っていた練習場は、当然ながら日本人スタッフによる日本語が聞かれるように。特に大きな声を出していたのが手倉森誠コーチ。「ゆっくり」「焦らず」「確実に」といった声がけを積極的に行っていた。
また前監督体制であったようなピリピリとした雰囲気はこの日は皆無。別メニューとなった岡崎がストレッチしているところに原口がボールをゆっくり転がしてぶつけたり、ボール回しの最中にミスした選手を笑顔でからかったりするなど、和気あいあいといった雰囲気だった。コーチ陣からも笑みがこぼれることが多かった。
前監督時代は、練習中でも1つひとつのプレーに高い強度を求めており、負傷する選手も少なくなかった。今日は合宿初日ということもあってか、強度をかなり落としているように見られた。
久々の代表復帰となった武藤も「10日間ある。ずっとピリピリしていてもね」と、ある意味「ゆるい」雰囲気をポジティブにとらえているようだった。
「ゆるゆるモード」でスタートした西野ジャパンにあって1人だけ表情を崩さなかったのが西野朗監督だ。腕を組み、じっくりと選手たちを見ていた新監督は何を思うのか。そしていつ「本気モード」を見せるのか。
選手たちは全員がメンバー入りを争うライバルだ。どこかで同じポジションの選手を「蹴落とす」モードに切り替わる。空気が変わる瞬間にも注目だ。
(取材・文:植田路生)
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