日本代表前監督のヴァイッド・ハリルホジッチ氏【写真:Getty Images】
日本代表前監督のヴァイッド・ハリルホジッチ氏は、日本サッカー協会(JFA)から解任されたことにいまだに納得できない様子を見せ、同協会を提訴することでその理由を知りたいとの思いを語った。『フランス・フットボール』誌が同氏のコメントを伝えている。
ロシア・ワールドカップを目指して日本代表を率い、アジア予選を突破したハリルホジッチ氏だが、本大会まで2ヶ月あまりとなった今年4月に突然の解任。その後、同氏の担当弁護士はJFAを相手取って東京地方裁判所に提訴することを明らかにした。
解任についての「真実は知らない」と語るハリルホジッチ氏。「議論をしたいわけではない。私が知りたいのは、3年間仕事をしてきてアジア予選で1位になったあと、なぜワールドカップへの参加を阻まれることになったかだ」と提訴の理由を説明している。
「金のために日本に行ったわけではない。金銭的にはもっと興味深いオファーもいくつかあった。私がやりたかったのはアルジェリア代表でやったのと同じようなこと(ワールドカップで決勝トーナメント進出)だった」
本田圭佑や香川真司、岡崎慎司らの“大物選手”たちが代表での出場機会を失い、スポンサーからの圧力があったのではないかとの見方には「知らない」と返答。「彼らのようなステータスのある選手たちはオーストラリアやUAEとの重要な試合に出場しなかったが、我々は勝利した。結果が私の正しさを証明した」と選手起用について語った。
ハリルホジッチ氏は解任決定後に、15人ほどの代表選手たちからメッセージを受け取ったという。「彼らは驚いていた。(解任理由を)理解できていなかった。世論も理解できなかった。3年間を通して、選手たちとの間に衝突もコミュニケーションの問題もなかった。3月の親善試合2試合のあと、突然そうではなくなってしまった。スタッフと一緒にやってきた仕事が馬鹿にされている」と改めて解任への不満を表している。
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