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代表 7年前

長友との激闘再び。コロンビアの高速ウインガー、クアドラード。4年の時を経て得た円熟味【W杯 日本を襲う猛獣たち】

シリーズ:W杯 日本を襲う猛獣たち text by 神尾光臣 photo by Getty Images

組み合わせ抽選では日本との再戦も予言?

クアドラード&長友
セリエAでは何度も対戦した長友とクアドラード。W杯の舞台で再びマッチップするかもしれない【写真:Getty Images】

 そんなクアドラードだが、今シーズンは故障に泣かされていた。しかも一時期は、ロシアW杯の出場さえ危ぶまれていたのである。昨年12月の終わりに恥骨結合炎を発症し、ついには内転筋の手術に及んだ。結局復帰には90日以上を要すことになり、リーグ戦やCL、そしてコッパ・イタリアが佳境に入る中でチームにとって痛手となった。
 
 もっともW杯に向けては不安なし。復帰した後は、非常に調子が良いのだ。ユベントスがリーグ戦でナポリに追い上げられたこの終盤、彼の活躍は決定的なものになった。

 復帰戦となった3月31日のミラン戦は見事だった。1ー1で硬直していた61分に投入され、勝ち越しゴールを挙げる。中盤のボールロストから、守備陣形をすぐに整えられなかった相手の間隙を突き、右サイドのスペースに顔を出す。そしてサミ・ケディラの左クロスをファーで合わせ、勝ち越しゴールを決めた。

 インテル戦では冒頭の通りの活躍。そして9日に行われたコッパ・イタリア決勝でも右サイドバックとして出場し、ドゥグラス・コスタと分厚いサイドアタックを展開していた。
 
 組み合わせ抽選会の際は日本との再戦を予想し、その通りに当ててしまったというクアドラード。その彼のプレースタイルは、4年の時を経て円熟している。以前はスピードに任せ、ドリブルで突っかけていくことを信条としていた。だがアッレグリ監督の指導を受け、試合の流れを読むのも上手いプレイヤーになっている。

 DFの視野を盗んでゴール前のスペースに入り込み、相手にとっては嫌なタイミングで攻撃に絡む。日本戦でいえば、彼を見るのは主に長友佑都になるだろう。その際、隙を突かれて裏に走られないよう注意が必要となる。
 
(文:神尾光臣【イタリア】)

【了】

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