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EL決勝、小野伸二以来の栄冠へ。酒井宏樹と仏代表ドリブラーが握るアトレティコ攻略のカギ

text by 小澤祐作 photo by Getty Images

小野伸二以来2人目の快挙へ

小野伸二
酒井宏樹は小野伸二以来の日本人としての欧州主要大会制覇者となるか【写真:Getty Images】

 マルセイユの問題は守備力だ。シーズン開幕前、フランススポーツメディア『blasting news』は「マルセイユは守備力に問題あり」と指摘している(酒井宏樹には合格点を与えている)。その後アディル・ラミ、アイマン・アブでヌールなどのDFを補強したが、リーグ戦第4節で対戦したモナコ相手に6失点大敗を喫している。リーグ第37節を終えた時点でマルセイユの失点数は46。リーグで8番目に少ない数とはなっているが、現在4位という順位を考えるとこの点は改善しなければならない。

 そのためアトレティコの超強力な攻撃陣を0点に抑えるというのは非常に難しいミッションである。変に守りを固めても長くは続かないだろう。

 アトレティコは脆弱なマルセイユDF陣を崩すため、対するマルセイユはその守備力を攻撃力でカバーするため。両者の戦いは、より攻撃に重点を置く一戦となるだろう。

 そして酒井にかかる期待も大きい。シーズン途中で負傷し、コンディションが万全とはいえないだろうが、タレント揃いのアトレティコ相手に実力をどこまで発揮できるのか。ロシアワールドカップへ良い状態で臨むためにも、最高の舞台で最高のパフォーマンスをみせてほしいものだ。

 2001/02シーズン、フェイエノールトに所属していた小野伸二が日本人で初めてUEFAカップ(現在のEL)優勝を果たした。今回、酒井がトロフィーを掲げることになれば、欧州主要大会優勝を果たした2人目の日本人となる。

 世界、そして日本からも大きな注目を集める一戦は、フランス・リヨンでその時を迎えようとしている。

(文:小澤祐作)

【了】

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