現地紙も評価するドイツでの活躍
王の座へ、再びー。
「キング・ハメス!」
2月4日付の『ビルト』電子版は、コロンビア代表MFを讃えた。
「ハメスがバイエルンを王者のようにした!」
2月3日行われたブンデスリーガ第21節。バイエルン・ミュンヘンは1.FSVマインツを圧倒した。33分、CKからのクリアボールを、フランク・リベリーが右足ダイレクト。豪快に突き刺して先制する。一瞬、立ち尽くすマインツの守備陣。
すると44分、またもスーパーゴールが地方都市の小クラブを襲う。止めを刺したのは、ハメス・ロドリゲス。コランタン・トリッソの左サイドからのクロスを、ファーで胸トラップ。ふわりと浮いたボールを、悠々と左足ダイレクトでゴールに叩き込んだ。
前半だけで2点のリードを奪ったバイエルンは、ロベルト・レバンドフスキこそ63分から投入したが、ロッベン、キミッヒはベンチに置いたまま試合を終えた。主力を休ませてなお完勝できる王者の貫禄。マインツ戦でその王の余裕をチームにもたらした選手こそ、圧巻のボレーを見せつけたハメスだったのだ。
『ビルト』電子版は、賛辞を贈ると、次のように記した。
「ユップ・ハインケス監督(72)の下でコロンビア人は花開いている」
ジネディーヌ・ジダン監督の下でポジションを確保できなかったハメスは、昨夏、レアル・マドリーからバイエルンに2年間のレンタル移籍で加入した。かつてロス・ブランコスで共闘したカルロ・アンチェロッティ前監督の願いだった。
しかし、新天地に呼んでくれた恩師の下でハメスが輝きを取り戻すには、十分な時間がなかった。太ももの負傷で出遅れると、ようやく9月9日の第3節ホッフェンハイム戦で新天地デビュー。第5節シャルケ戦では90分間フル出場し、1G1Aの結果を残して3-0の完勝に貢献。